下半身をシェイプアップ

脚トレ「レッグプレス」を極める。


下半身のシェイプアップ



  神戸東灘区にあるパーソナルトレーニングジムのFujitaniです。


  今回はどこのジムでも当たり前に置いてある「レッグプレスマシン」で、シェイプアップを効果的に狙う脚トレ方法のご紹介です。



  レッグプレスといえば、下半身をトータルに鍛え、負荷のかけ方によっては引き締めの効果が期待できる筋トレマシンです。

  しかし、下手なフォームでトレーニングを続けると、女性としてはあまり好ましくないももが太い脚になるばかりか、膝にケガを負ってしまう場合があります。


  重い重量で実施するのも重要ですが、まずはシェイプアップ効果を狙える正しいフォームで行えるようにしましょう!



美ボディを作るマシン






マシンの調


一般的なレッグプレス
☝ 当ジムで採用している一般的なタイプ。



  初めに、マシン側の設定を行います。


  ほとんどのレッグプレスマシンは、座面の位置を足置き場に対して合わせることで調節を行いますが、海外製のものやプレートを取り換えて重量を調節するタイプ(ほとんどがバーティカルレッグプレスと呼ばれるもの)では足の置き場側を座面に対して合わせます。


  さらに、足置き場自体の角度調節機構が備わっているものもあますから、先に皆さんが通っているトレーニングジムの仕様を確認しましょう。



  当ジムでは、扱いやすくて一般的な前者のマシンを導入していますので、今回はそちらのタイプで説明しますね。


バーティカルレッグプレス
☝ トレーニング中級~上級者が扱うケースの多いタイプ。プレートの重みがダイレクトにお尻へ乗るので下半身のシェイプアップ効果は絶大。



  目安としては、レールの稼働軸に対して平行にヒザ下(下腿部)を配置した際、膝の角度が90°を若干下回る程度になるよう、座面を設定します。


  この位置にセットしておくと、動作中のストロークを下半身のシェイプアップが期待できる範囲に保てるのです。


膝の角度



  膝の伸び側だけで行う浅い方法なら、重い重量を扱えるようになるのですが、それはほとんどももの表側による仕事で、お尻が頑張っているわけではありません。


  せっかくの努力が太い脚を作ってしまわないように、正しい座面設定を心がけましょう。


浅いストローク
☝ 重い重量に耐えられるフォームだが、お尻の活動は少なく美ボディへの最短ルートではない。



  なお、膝に痛みを抱えている方や、医師など医療従事者からヒザ関節を深く曲げるのを禁止されている方は、無理のない安全な角度に調節してください。




足の起き所と開き


  まずは足の「高さ」。

  基本は【マシンの調節】の全体像写真で示した高さに置きますが、かかとを地面につけたまましゃがみ切れないほど足首が硬い方は、2~3cmくらい上方に足を移動しましょう。


  この理由はのちほど(☞動作中の注意点)詳しく説明します。



脚の幅


  足の「幅」としては、骨盤の外側ラインの延長線上がかかとの中央になるよう配置します。

  皆さんがトレーニングジム等で普段置いている場所はもう少し内側ではないでしょうか?


  もちろん、それでも間違いではないのですが、シェイプアップ効果を期待するならお尻の筋肉が活動しやすい”広め”がおすすめです。



足の角度


  そして足の「角度」。

  【 足の人差し指と中指の間 → 踵の中央 → 膝のお皿の内側 → 腰骨の出っ張り 】が一直線上に並ぶようにしてください。


  動作中も常にこの位置を保つことが出来れば、ほとんどの膝のケガを防げる上、脚からお尻全体をバランスよく鍛えられます。




作中の注意点


➊ 踵に荷重する


  さて、いよいよトレーニング開始です。


  基本は膝の曲げ伸ばしによって運動します。しかし、その力をマシンへ伝えているのは主に「足の裏」です。

  レッグプレスは、足の裏のどこに力が乗っているかで得られる効果が大きく異なります。



  このコラムで最も重要なトピックは、この「荷重部位によるトレナビリティ(効果)の違い」だと思って間違いないです。



足の裏の荷重部位


  荷重部位とシェイプアップ箇所の関係は、上の写真を参考にしましょう。



  • Aの【つま先荷重・内寄り】では、
    ももの内側ももの前(膝近く)

    方法A


  • Bの【つま先荷重・外寄り】では、
    ももの外側ももの前(中央)

    方法B


  • Cの【かかと荷重】では、
    ももの前(股関節近く)ももの裏お尻

    方法C


  ボディメイクにおいては、Cの【かかと荷重】が効果的です。

  膝周りを細く見せられる点や、ももの裏からお尻にかけてのラインを綺麗に演出できる点は大きなメリットとなるでしょう。


  特に足の裏の荷重に気を付けなければならないタイミングとしては、曲げ動作→伸ばし動作における切り返しのシーン

  この時、運動力学的にカラダは反動を使うため、一瞬、つま先に体重が乗ろうとしますので、意識をかかとに集中する必要があります。



  【足の起き場所と開き】で紹介した「足首の硬さ」は、かかとへの荷重を妨げます。そうならないように足を2~3cm上方へ逃がすと、足首をスムーズに曲げられるのです。


足首が硬い


  そのほかの時間は、かかとへの意識よりも膝の位置がつま先と同じ方向を向いているかチェックするのが理想的です。

  エクササイズ中は一ヶ所だけに気を取られないようにしましょう。




➋ 膝を勢いよくロックしない


  これは、先程とは逆に伸ばし動作→曲げ動作における切り返しのシーンの話ですが、脚を伸ばす時に勢いよく踏ん張ったために、膝が「カクンッ」と逆反りしそうになるケースがあります。


  膝の中にある後十字靭帯(PCL)や半月板の損傷原因になりえますので、優しく、そして丁寧に動かせるようコントロールします。

  それが難しければ、いっそのこと膝を伸ばしきらずに、曲げ動作へ移るのもおすすめです。


関節を痛める




【アレンジ】手をの後ろで組む


  この方法は、私自身のセッション中でも重宝して用いています。実のところ、レッグプレスの動きは人類の日常生活に存在しない動きです。



  想像してみて下さい。脚が強く踏ん張る瞬間、同時に上半身の重みを背中で支えていませんか?


  股関節より頭側の重量は、少なくとも全体重の60~70%もありますので、体重50kgの人でも30kg以上もあります。

  それを背中の筋肉は、体が前に突っ込まないよう支えているわけですから、レッグプレスマシンのように足置き場と腰の間で、下肢のみが「よっこらしょ!」と動く運動は無意味なのです。



アレンジした方法


  したがって私は、写真のように両手を頭の後ろに添え、両肘を左右に張った後、目線を前方に上げて背筋を活動させた状態でトレーニングするようクライアントへ促します。


  そうすると、もも裏からお尻にかけての筋肉背中の筋肉が引っ張り合いをしてくれて、効果的なシェイプアップエクササイズとなるのです。



  補足としまして、手をサポートバーから離すことで力が入りづらくなりますから、普段の重量よりも10~20kg軽くしての実施をおすすめします。

 無理な重さを扱わずに丁寧なフォームで行った方が、こと美ボディ作りでは功を奏します。




  いかがだったでしょうか?


  レッグプレスは老若男女問わず、多くの方が行うエクササイズ方法ですが、突き詰めると細かなテクニックや注意点があります。

  どうせ同じ運動を同じ時間するなら、3倍は効果的な方法で美ボディになりましょう!


  当ジムではメーカーさんに怒られるかもしれませんけれども、レッグプレスマシンを全く別の方法の脚トレとして使ったりもします。

  シェイプアップを効率よく成功させるでは科学的根拠基づいた、あらゆる工夫が必要です。具体的なその方法については、またの機会にご紹介しますね。



  今回も最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。






Akio Fujitani
パーソナルトレーナー


Akio Fujitani


≪ 保有資格・免許 ≫

  • 日本スポーツ協会[旧:日体協]公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)
  • NSCA認定パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)
  • ストレングス&コンディショニングスペシャリスト(NSCA-CSCS)
  • 健康運動指導士 /元 健康運動実践指導者(~2016)
  • 鍼灸師※ /あん摩マッサージ指圧師※ /柔道整復師※

※ 国家資格



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